高井国際税務会計事務所

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Family trust
民事信託

「民事信託」を活用し柔軟な資産管理、
相続対策をご提供いたします。

1. 民事信託とは

 65歳以上の認知症高齢者数と有病率の将来推計についてみると、厚生労働省の推計では平成37(2025)年には約5人に1人になるとしています。認知症、精神障害、知的障害などで本人の判断能力が不十分な場合、法定代理人が財産管理や老人ホーム等の施設への入所契約などを行う成年後見制度制度がありますが、財産はすべて家庭裁判所の監督下に置かれることや、最近では、家庭裁判所の判断として、財産価額3,000万円超あっては、その家族は殆どの場合、後見人として選任されることはなく、費用面や信頼を損ねる事案が多発するなど、多くの問題が生じています。
 そこで2007年の信託法改正により登場したのが「民事信託」です。これは最も信頼する家族や知人に財産を託すことが出来るとても有効な手法ですが、一方「遺言」の効力の対象外となる強い法的効力を有することを忘れてはなりません。

民事信託とは

認知症高齢者の現状

認知症高齢者の現状

2. 民事信託の活用例

 民事信託の活用例の代表として、アパートが自分名義の場合、自分が認知症や脳卒中などで意思能力がなくなると、賃貸借契約の締結結や、修繕工事をするときに支障が出ます。この場合、民事信託を行うと法的所有権が財産を託した人(受託者)に移り、その受託者が手続きを行います。高齢者の将来財産の管理・処分等に支障が出そうな場合に大変有効な手立てとなりますし、障害のあるお子様の将来設計(受益者お一人につき特別障害者の場合は6,000万円、特別障害者以外の特定障害者の場合は3,000万円を限度として贈与税の非課税措置とセットで立案)や事業承継計画には欠くことのできない最新の手法といえます。

活用例①  認知症になる前に所有不動産の管理を任せたい(不動産等価値向上機能)

活用例①  認知症になる前に所有不動産の管理を任せたい(不動産等価値向上機能)

活用例②  一軒家から老人ホームへ移住(認知症対策機能)

活用例②  一軒家から老人ホームへ移住(認知症対策機能)

活用例③ 共有不動産の運営を民事信託で行う(認知症対策機能・名義集約機能)

活用例③ 共有不動産の運営を民事信託で行う(認知症対策機能・名義集約機能)

活用例④ 障害のある子供の将来のためにアパート等を信託財産として残す

活用例④ 障害のある子供の将来のためにアパート等を信託財産として残す

活用例⑤ 事業承継で活用する民事信託(会社議決権集約機能・事業承継機能)

活用例⑤ 事業承継で活用する民事信託(会社議決権集約機能・事業承継機能)

3. 民事信託の登記

 信託された財産である不動産の登記簿には、信託目録が必ず作成されます。
 信託目録には、受託者が信託により、財産の管理処分権限を持つこと、そして信託で得た収益は受益者に帰属することが記されます。受託者の権限だけではなく、信託の目的や開始・終了時期などの信託条項は、登記簿にすべて記載され公示されることになり、不動産取引の関係者が確認できるようになっています。
 なお、民事信託契約は、商事信託ではなく委託者と受託者の個人的信頼をベースに締結されるのが通常ですので、公正証書にて作成することにより証明力を付与していくことをお勧めいたしております。

民事信託の登記

信託不動産の登記簿記載例

信託不動産の登記簿記載例

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